栄養について家庭科の授業で習ったときに、目にしたのは三大栄養素の大きな表でした。栄養というのは、「炭水化物」「タンパク質」「脂質」の3つからなるんだな。ご飯とおかず、タンパク質があったらいいんだな、あと野菜!という認識。
それで、ひとり暮らしの学生時代、独身社会人時代、子育て時代を過ごしてきました。
ところが、子育て時代後半から、それだけではないことを知りました。
「しまった〜!!実はおばあちゃんが作ってくれていたお豆の煮物、ちょこっとあった焼き海苔、塩昆布、ごま和えがとても大事だったんだ!!」となったのです。
縁側で干していた切干大根、干瓢、そういった食材は、生活の知恵であり健康のもとだったんですね。
独身時代は、気が付いたら牛乳を飲み、ご飯のおかずはお肉や卵があったらOKと思ってました。付け合わせの野菜は、レタス、きゅうり、トマト。そしてドレッシングをたっぷり。
味噌汁が炭水化物を代謝させるビタミンBを含んでいたり白米には不足する必須アミノ酸であるリジンを補給してくれていたなんて、想像もしてませんでした。
ミネラルは、どかっと食べても吸収率が低く、体内で溜めておけるのは、鉄分くらいと知ったのはごく最近のことです。カルシウムの取りすぎは、体液でのカルシウムとマグネシウムのバランスを崩してしまうので、返って逆効果!
こんな大切なことを、知らずに過ごしていたのです。
「まごわやさしい」の食材が揃った食事はバランス食です。
この日は
・麦いりご飯
・わかめ、キャベツ、じゃがいも、玉ねぎ、牛蒡、ネギの「重ね煮」のお味噌汁
・牛蒡のバルサミコ酢煮
・ターサイとじゃこの重ね煮
・アボカドとトマトの新玉ねぎと胡麻のマリネ
・ゴールドキウイ
これで、まめ、ごま、わかめ(海藻)、やさい、さかな、しいたけ(キノコ類)、いも の頭文字をとった栄養の語呂合わせ「まごわやしい」が揃っています。
栄養的には、単に三大栄養素を意識するより、こちらの方がビタミン・ミネラルを多く揃えることができ、腸内環境を整える上でも優れています。
「まごわやさしい」を食育として学校教育に入れたら、病気や不調が減るのではないでしょうか?
そんなことを考えつつ、「まごわやさしい」を基本にした「食養生教室」を開いています。
芦屋三戸岡クリニックの健腸研究所です。
昔、なんとなく食べていたお食事の特長をとりだした語呂合わせ「まごわやさしい」。これを続けることが、自分や家族の健やかさの土台になります。かなり確実な健康を守る方法です。もしかした、「まごわやさしい」お食事を続けること、それを習得することは、人生で最も確実な投資かもしれません。目にとまった方は、ぜひ一度おいでください。