こんにちは!九楽佳です。食養生生教室の講師をしています。主に「陰陽調和の重ね煮」の考え方にそって、『まごわやさしい』(まめ、ごま、わかめ、やさい、さかな、しいたけ、いも)の食材を手軽に食卓の上に並べられる「いつものご飯」をお伝えしています。
「陰陽調和の重ね煮」とは、桜沢如一先生のマクロビオティックな食事、無双原理から連なるお料理です。九州の小川法慶先生のところまで、桜沢先生の指示で「重ね煮」を習得にいった方々がいました。
その1人が、私の師である梅﨑和子先生です。
私は梅﨑和子先生のお教室に3年半通って「師範」を習得しました。その師範は、半年に一度、「いんやん倶楽部」の本部で研修会に出ることになっています。昨日が、ちょうどその日でした。
メニューは
・玄米と押麦入りご飯
・野菜ボール(根菜のみじん切りの揚げ物)
・もやしのカレーダレ炒め(油なし)
・春の野草の天ぷら
・エンドウマメの水無月
・創作 野菜の重ね煮の味噌汁(その時に、お教室にある材料を適宜選んでつくる)
講座の内容は、およそ3時間。先生の講義、調理、試食の3点セットです。
講義では、ここしばらく小川先生が正食協会の会報に書かれていたエッセイをテキストにしています。
昨日、心に残ったのは、
人体+栄養=健康、といったようなきわめて幼稚な「健康方程式」を頭脳の中にたたきこんでもらって、これを「金科玉条」にしている
といった現代人の考え違いを、上杉謙信の家臣だった、直江山城守兼続(なおえやましろのかみかねつぐ)が書いた『名将言行録』の第十五巻を引用して解説していたところ。
また、人の身体を植物にたとえています。
植木鉢で葉が萎れかけている植木に、濃い肥料をやる馬鹿が世の中にいますか?→いません。こんな時はお水が必要です。
人の食養生でも、身体が弱っている時は、身体に優しいものを選びます。昔から、お産したばかりの産婦には重湯に近い薄いお粥を箸につける程度の塩で食べさせたそうです。
理屈から言えば、栄養の足りない人には栄養を与えれば健康になりそうですが、栄養食や高カロリー食で健康ができるわけではないようです。そんなことに、私たちの先達は気がついていたのでした。